一度弾けていたベートーヴェンの「エリーゼのために」を思い出していく(3)

ポピュラーコースの大人ピアノを2年終えて、クラシックコースでバイエルの基礎からやりたいと当時のピアノ教室の先生にお伝えしてからバイエルの最後の課題曲の合格をいただいたのは、さらに2年がたっていました。

そのころのわたしはたぶん30代になっておりました。仕事はメーカーの新製品開発職でしたので残業はけっこうあって、帰宅するのは(今みたいな連日午前様ということではありませんでしたが)、相応に遅くピアノを普通に弾くにははばかられる時間帯にはなってしまっておりました。

そこで、共働きだった妻のご了解をいただき、当時出始めていましたヤマハのサイレントピアノを買ったりしたのでした。それまで弾いていた中古のヤマハのアップライトピアノは下取りでは値がつかなかったものですから、実家の母の家で引き取っていただき、実家に帰ったときはそちらでも弾けるという環境としたのでした。

バイエルが終わってブルグミューラーの25の練習曲に進行した年の発表会の課題曲とさせていただいたのが、ベートーヴェンの「エリーゼのために」でした。新卒の初任給でローランドの電子ピアノをローンで買ったのは、とりあえずこの曲を弾けるようになりたいと思ったことが理由の大きなひとつでしたので、「エリーゼのために」がついに課題曲としていただけたこと自体がわたしにとってはたいへんうれしいことでした。

いまはそうでもないかもしれませんが、あるいは当時も教室によってはそうではないかもしれませんが、ピアノのおけいこ習い事の世界では、相応の基礎力がなければクラシックの原曲は弾くこと自体NGみたいな通説があって、弾きたい曲があってもそう簡単にいえない空気感というのが当時のわたしの教室にはあったかと感じます。

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